USHIGOYA

住宅、仕事、名古屋、子育て、、、など自身が関心があるテーマについてアウトプットしていきます。

「V字回復の経営」からの学び

 

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初めて読んだのは、もう9年くらい前?

たしか社会人になってすぐに薦められて読んだ記憶がありますが、

経営コンサルタント三枝匡さんの本です。

 

実話を元にした企業再建ストーリーで、

太陽産業のアスター事業部の再建プロセスが描かれています。

 

読むたびに違う気づきがあるので、

今回久々に読んだ感想を備忘がてらまとめておきます。

 

ポイントにおいては、自身の目で見ながら、細部のデータの内容を把握する。

経営者だからこそ、全体戦略を考える上で、

細部の理解が重要、というのは特に今回改めて大きく響いた内容でした。

 

 

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・経営はチームでするもの。まずはチーミング。その後は役割分担と腹のくくり。

 経営チームが断固たる意志と緻密な計画をもってしないと変革はあり得ない。

→「チーム」という前提は強く持つ。

 大きな改革程、経営も組織力が重要。

 

・改革の第一歩は「事実の把握」。

 「ハンズオン」で自身で組織の末端を歩き回り、

 なぜよいか、悪いか、自身の目で確かめなくてはいけない。

→現場を知ることはどの経営者も口をそろえて言うこと。

 経営と現場はがっちりリンクしていないとすべての経営施策は無意味。

 

・分析においては個々の商品レベルに降りて、単価は崩れていないか、

 原価はおかしくないか。数字を分解してみる。

 そうでないと改善の切り口は見えない。 

→黒字・赤字分析も詳細まで実施する。

 利益については、その時だけでなく、「時間コスト」の観点や、

 販売後の観点もいれて、実質的な分析が必要。

 表面的では駄目。

 

・大きな市場を少人数で攻めるときは効率性が重要。

 「セグメンテーション」と「絞り」

→ハイパフォーマンスを目指す上で大前提で重要。

 ここを現場レベルまで落とせているか、思想のみでなく、

 実行レベルまで落とせているか。

 全社戦略が個人レベルまで落ちているか。

 

・集団として現実を整理するために、

 「皆が参照すべき考え方=コンセプト」

 を持つ。それにより組織を束ねる。

 それがないと個別議論になり、混沌とする。

→改革コンセプト1:商売の基本サイクル

 創って、作って、売るを早く回す。

 そして顧客の要求を各段階でどう反映させるか検証仮説し続ける。

 組織で全体最適を考える。

⇒自社においても、以前明確にした、

 顧客価値をふまえつつ、重視すべきサイクルを明示することに、

 価値があるかもしれない。

→改革コンセプト2:勝ち戦の循環。

 戦略にストーリーを。

 価値連鎖、時間連鎖、情報連鎖、戦略連鎖、マインド連鎖。

 

・強烈な反省論、において、

 商品群にわけて、7年前から赤字だったことを示すシーン。 

→エリア・商品にてセグメントしての収益性の可視化。

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しかし、主人公の黒岩栞太のような経営者には憧れますね。