中古マンション購入時に注意したい「修繕積立金」のポイント
一戸建の購入とは違い、
分譲マンションを購入すると購入費用(住宅ローン)以外に、いくつかのランニングコストが月々に生じます。
主なものとしては、
・管理費用…マンションの全体の収入出・ルールの管理、清掃業務などを行う管理会社に支払う費用
・修繕積立金…マンション全体の修繕をするために積み立てるお金
・駐車場代
などです。
今回はこの修繕積立金に関して、
マンション購入時に注意しておきたいポイントを紹介します。
「修繕積立金」とはその名の通り、
マンションの修繕に対して使われる費用のことです。
例えば、マンションの外壁の修繕。
経過年数と共に劣化してくるので、15年~20年スパンでの修繕が必要になります。
マンション全体の外壁となると、
数百万では足りませんから、その修繕を見越して、
長い年月をかけて積み立てておこう、
というわけです。
その他にも、エレベーターに何か不具合があったら、
エントランスのインターホンを変える、ポストを変える、
廊下の電灯を変える、、、など、
各部屋以外の部分の修繕はこの修繕積立金、から支払われることになります。
この「修繕積立金」に関して、
知っておかないと、購入した後に想定以上の出費が生じたり、
ということもあります。
そうならぬよう、
特に中古マンションを購入検討している方は、ぜひ、ご一読下さい!
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今回紹介するポイントは大きく3つです。
①既に積み立てられている「修繕積立金の総額」はいくらか?
②既に実施されている修繕内容は?
③今後の修繕積立金の値上げ予定はあるか?
順番に見ていきます。
①既に積み立てられている「修繕積立金の総額」はいくらか?
中古でマンションを購入すると、
当然ですが、
「すでにその時までに住んでいる人から集められた修繕積立金」
が存在します。
この金額は先々に上記したような修繕に使われるわけですが、
これがいくらあるか?ということです。
マンションによっては、
修繕積立金の設定を安くしすぎてしまっていたり、
未納者がたくさん出てしまって思うように積み立て金が集まらなかったり、
想定外の修繕が生じたため、思ったように積立金がたまっていなかったり、
ということがあります。
購入を検討するときは、
「このマンションは現在、いくら積立金が積み立てられていますか?」
と聞いてみましょう。
②既に実施されている修繕内容は?
①と並行して確認したいのが、すでに実施された修繕の内容です。
①が問題ないかどうか、もこの②の内容によって大きく左右されます。
例えば、昨年に外壁を修繕したばかりで、
①の既に積み立てられた修繕積立金の総額が多くないのは、
ある程度仕方のないことかと思います。
しかし、①も少ない、かつ、直近15年外壁の修繕記録がない、
となると、要注意です。
この場合、
いざ修繕するとなると積み立てられた積立金では、
全体の総額をまかえないため、
各住戸から追加でまとまった修繕金を徴収する、ということも・・・
このような事態を避けるためにも、
①、そして②の内容は確実に確認したいところです。
③今後の修繕積立金の値上げ予定はあるか?
あらかじめ今後予定されている修繕計画に対して、
積立金がたまっていないことが分かった場合、
または予測された場合、
「月々の修繕積立金の値上げ」
を行う場合があります。
つまり、このままだと、
未来の修繕ができないのは目に見えているので、
修繕するときにそなえ、少しずつ徴収額をふやして、
修繕金を多く積み立てよう、ということです。
購入するときには、
「今後の修繕積立金の値上げ予定はありますか?」
と聞いてみましょう。
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状況によって計画変更が生じるのは、
仕方のないことですので、
③などは「値上がりする=悪いこと」ということでは決してないと思います。
いい・わるいではなく、
知った上で購入することが大事、ということですね。
洋服や家電といった何万とかの買い物ではなく、
不動産は、何百、何千万と大きな買い物です。
なのに、意外とその意識なく購入している人も多いのでは?と感じることもあります。
事前に注意すべき点は把握し、よい買い物をしましょう!